ブロ友さんの 地蔵盆準備の話で思い出した
ウチの実家は昔の寺内町で 家の前も 自動車が対向できないほどの狭い道
地蔵盆になると 斜め向かいのお地蔵さんを囲むように その道の両横に何百もの提灯が飾られ
スピーカーからは盆踊りの音楽が流れ
昼間
子どもたちは路地で ゴムボールを屋根に放り投げ
名前を言われた子が落ちてくるボールを受け止める
受け損なうと 「貼りつき獄門の刑」 などといって
壁に後ろ向きに貼りつき そのボールを当てられるという
聞くだけだと 何とも残酷なゲームがありました （なんていう名前やったんやろ…）
実際はあんまり痛くないんやけどね
他にも ロウセキで道路に絵を書いたり ○書いて ケンケンパ をしたり・・・
夕方になると
いつもは各家から 「ご飯やで」 との母親の声とともに散っていくのだけれど
地蔵盆の２日間は そのままお地蔵さんのところへ
夕暮れとともに 提灯に灯がともり 見慣れた格子の町並みが 柔らかい光のトンネルとなって
女の子たちは 浴衣を着せてもらい ちょっとおすまし
男の子たちは 提灯に自分の名前を探して歩き
夜も更け
お地蔵さんの前に 数珠をもったオバさん達がやってきて
それから 地蔵盆のメインイベント 「数珠くり」 が始まるのです
十数メートルもある大きな数珠が道の真ん中に登場
それを子ども達が一斉に両手で持ち オバさん達のスピーカーから流れるお経に合わせてせっせと回す
大きな数珠の ひときわ大きな玉が自分のところにやってくると
おでこをつけて 「かしこくなりますように」 とスリスリ
それが終わると お菓子の配給
やっぱりお地蔵さんの前に並んで お菓子の入った袋をひとつずつ戴く
日本版ハローウィンさながら
地蔵盆の２日間は 夜更かししても叱られないと みんなで遅くまでワイワイガヤガヤ
歩行者天国と化した道路で 戴いたお菓子を食べたり 鬼ごっこをしたり
１０時を過ぎたあたりから
今度は道路に 等間隔でろうそくを立てて 仏さんが迷子にならないようにと 火をつけて道案内
それからは 「仏さんの時間やから」 と
さっきまで賑やかだった道がひっそりと ろうそくの火だけがユラユラと
また 非日常の世界
子どもが小さかった時は毎年連れて帰っていたけれど
いつの頃からか 行かなくなってしまった
娘の提灯と私の提灯が 並んで吊られていた時は 思わず笑ってしまったな・・・
久しぶりに 数珠くり したいなぁ
